アスタのフォトログ

スナップ写真を気ままに

2022年の写真ライフを振り返る



去年撮った写真のうち、気に入ってるものや手応えを感じたものを並べつつ、振り返っていこうと思う。
まず、大きな出来事がいくつかあった。

カメラを買い替えた
α7からα7Ⅲに。後で書きますが、これはかなり心境の変化があっての事。

鎌倉へ行くようになった
今までは近場で撮ってたのが、電車に乗って遠出するようになった。これがめちゃめちゃ大きかった。

GRIIIxを買った
サブのコンデジは前から持ってたけど、この金額を出したのが自分でもびっくり。

そんな感じです。
では2022年の写真とともに振り返っていきます。




写真を撮り始めたのは結構前だけど、一時期色々あって辞めてしまい、数年間のブランクがあった。
またカメラを防湿庫から引っ張り出したきっかけは、コロナ禍でテレワークになり運動不足が深刻だった事。気晴らしに外へ出たいけど、人が集まる場所には行けないというのもあって、ならカメラ持って散歩するのがいいだろうとなった。



SONY α7 / Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 SE

非常に思い入れのある1枚。
特殊な仕事をしてたのもあって、ひどい昼夜逆転生活を長年続けていた。最初に買ったカメラがPENTAXだったのも、暗所に強いとカメラ屋で言われたから。昼間起きてないから、暗い時間帯にしか写真が撮りにいけない(いかない)ので。

昼夜逆転がひどすぎて、昼過ぎに寝るようになった頃、
「なんか晴れてるし、朝から写真撮りにいってみるか」
と早朝から浅草橋へ行き、そこから隅田川に出て撮った写真。
朝の空気がこんなにも澄んでるなんて知らなかった。
NOKTONの描写とも相まって、淡々とそこに佇む様子を写真に撮る事ができて、なんというか非常によい手応えを感じた。

写真を撮るなら朝起きてる方がいい。
生活習慣を矯正するためにも、写真をもう一度頑張ってみよう。
そう思って、カメラを買い替える事を決めた。
この日、「もっといい写真が撮れるようになるかも」という手応えがあって、投資する価値ありと思えたのが大きい。




買い替えたのはカメラだけじゃない。
望遠レンズを2本買った。

SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS
SIGMA 85mm F1.4 DG DN Art

MFでの望遠レンズのピント合わせはシビアで、逆光だとEVFで拡大してもピントが見えない。撮影が面倒で時間がかかるし、ミスもするし。
長年MFレンズしか使ってこなかったけど、この機会にAFレンズを買ってみよう。
α7Ⅲを選んだ理由の一つは手ぶれ補正があることで、望遠レンズを使うなら絶対欲しかった。



SONY α7Ⅲ / SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS

逃げられた鳩を見上げてニャァと鳴いてる猫。
散歩してる時に遭遇する野良猫はボーナスみたいなものだけど、今までで一番よく撮れたと思う。
400mmあれば、猫に警戒されずに撮れる。

しかしながら、このレンズはもう手放してしまった。
写りは気に入ってたけど、散歩で持ち出すには大きくて重かった。



SONY α7Ⅲ / SIGMA 85mm F1.4 DG DN Art

色んな人が絶賛しまくりのSIGMA 85mm F1.4 DG DN Art。
中望遠はもともと好きだったので、使ってみたかった。
オールドレンズばかり使ってきたので、このシャープさには驚いた。それでいて硬すぎない描写なのは、ポートレート向けのレンズだからだろう。

一時期、「おまえがうちのエースだ!」って思ってたんだけど、TAMRON70-180/2.8を買ってから出番が激減してしまい、手放すかどうか考え中。
いいレンズなんだけど、ズドンと太くてカバンに納まりが悪い。重いレンズを持つようになって思ったのは、軽さは正義。





X100T


35mm相当の写りのいいコンデジがほしくて買ったんだけど、わりと大きいので出番は少なかった。
そんなX100Tが、とある大雪が降った日に活躍してくれた。
フィルムシミュレーションの『クラシッククローム』と冬枯れた寒々しい雪景色がとてもハマってた。
しかし、現在はGRIIIxに買い替えてしまった。

X100Tだと、一昨年に沼津で撮った写真が気に入っている。
ハマるとほんとにいい。






SONY α7Ⅲ / SIGMA 85mm F1.4 DG DN Art

荒川の土手にて。
ほどよい圧縮感と強いボケで、大口径中望遠らしい1枚。
SIGMA 85mm F1.4 DG DN Artで撮った中でも気に入ってる写真。

荒川へ通うようになったのは一昨年から。
自分で見つけた撮影場所でとても気に入ってるけど、写真の受けはいまひとつの様子。
あまり綺麗な景色を想起できないから、そもそも見てもらえてない可能性が高そう。



SONY α7Ⅲ / Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 SE

トップにも飾ったけど、2022年の写真の中で1番気に入ってる。
この日は晴れてたけど霞みが強く、傾き始めた陽射しがふんわりしてて、加工してないのにエモい感じに。NOKTONの描写のおかげもあると思う。



SONY α7Ⅲ / Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 SE

影絵のような写真。
スカイツリーが見えるのも荒川のいいところ。



この日の写真はどれも気に入ってるんだけど、あまり見てはもらえてない様子。




SONY α7Ⅲ / ZEISS LOXIA 21mm F2.8

夏の荒川で撮った水門と高架と自転車のおじさん。
かなり気に入ってる1枚。




荒川以外にもどこかいい場所はないかと、鎌倉へ通うようになった。


SONY α7Ⅲ / SIGMA 85mm F1.4 DG DN Art

写りのいいレンズを買って何を撮る?
ある曇天の日に、ロケハンのつもりで足を運んでみたところ、いい写真が撮れたのが鎌倉通いの始まり。荒れた海もいいもんだ。



SONY α7Ⅲ / ZEISS LOXIA 21mm F2.8

砕ける波。
広角なので、波を被らないギリギリまで近づいて撮った。
LOXIAを濡らしてしまったら…とヒヤヒヤしながら撮った。




SONY α7Ⅲ / ZEISS LOXIA 21mm F2.8

写真を撮りに行ったら、できるだけ地元のお店で食事をしようと決めている。
江ノ島の民宿が並ぶ通りを抜けた先にあったお店で食べた、金目鯛の煮付け。
でかい!? と驚いた。

この時、間違ってJPEGの設定を『ビビッド』にしてしまってた。
いつもは『ニュートラル』にしてる事が多かったんだけど、EVFを覗いた時に、「いいじゃん…」となってしまった。
以来、だいたい『ビビッド』(彩度・コントラスト-1)で撮って、コントラストや色味を調整したい時だけRAW現像をしている。

それまでは、彩度を上げたら負けみたいに思ってしまってたけど、下げる理由がないなら色は強い方がいいに決まってる。たんに濃いんじゃなく、なんか渋い色味なのも気に入ってる。
レンズがいいのもあると思う。コントラストが自然で色が濁りにくいんじゃないかなと。



SONY α7Ⅲ / SIGMA 85mm F1.4 DG DN Art

鎌倉からさらに先、逗子・葉山まで足を運ぶようになった。



SONY α7Ⅲ / ZEISS LOXIA 21mm F2.8

漁港の傍で生まれ育ったせいか、船のあるの景色が好きだ。



SONY α7Ⅲ / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited

由比ヶ浜で撮った写真。いい。





SONY α7Ⅲ / SIGMA 85mm F1.4 DG DN Art

こんなすごい桜が撮れるなんて…。
自画自賛している1枚。
最新の高性能レンズの描写力に驚かされた。



SONY α7Ⅲ / TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VXD

TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VXDを導入。
望遠の欲しい画角が揃ってて、スナップでも使いやすい。
写りもいいし、スペックのわりに小さくて、カバンの収まりもいい。



SONY α7Ⅲ / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited

31mmとの歴史的和解。
ずっと苦手だった広角だけど、荒川へ行くようになり、広い場所で使っているうちに慣れてきた。
街撮りで31mmは便利。APS-Cで標準レンズとして使っていたFA 31mm F1.8 Limitedが、フルサイズの広角レンズになって、いつの間にか手に馴染んでた。




RICOH GRIIIxを購入。
上着のポケットに入る高画質。このカメラだから撮れた写真が沢山ある。


RICOH GRIIIx

カメラ内現像が充実していて、気軽にイジって遊べるトイデジにもなる。



RICOH GRIIIx

雨の浅草。
傘を差しながら片手で撮れば、雨の日にも撮影できるんじゃ? という実験だったけど、一応できるけど面倒くさいし大変だと分かった。



RICOH GRIIIx

『ポジフィルム調』の色味がとてもいい。基本、全部これで撮ってる。



昨年、とくに印象的だったのは、千葉の外房にある漁港巡りをした事。
知人に車を出してもらえて、海沿いを巡った。とても楽しかった。


SONY α7Ⅲ / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited

地元の人しか知らないような、奥まった場所にあった小さな漁港。



SONY α7Ⅲ / TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VXD

この日は綺麗に晴れてて、陽射しが澄んでた。




社会科見学気分で、普段いかないような場所にも行った。


SONY α7Ⅲ / TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VXD

フリートウィークで、横須賀の自衛隊の基地にて、護衛艦いずもを見学した時の1枚。
カッコよく撮れた。



SONY α7Ⅲ / ZEISS LOXIA 21mm F2.8

首都圏外郭放水路
地下神殿のような佇まい。





SONY α7Ⅲ / Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 SE

秋になると石神井公園で紅葉を撮るのが、毎年の習慣。
この遊歩道、いつもどう撮ったらいいか分からなかったけど、今年やっと一つ答えが出た。



SONY α7Ⅲ / TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VXD



そして最後に荒川夕景。
グーグルマップで目星を付けた場所へ行ってみたら、大当たりだった。


SONY α7Ⅲ / TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VXD

こういう写真が自分にも撮れるんだなぁ…となった1枚。
望遠は非日常感を切り取れる。



SONY α7Ⅲ / ZEISS LOXIA 21mm F2.8

西高島平近くの荒川土手は周囲の建物が低く、とくに夕景が映える。
定番撮影スポットとして、今後も通うと思う。






ずっとオールドレンズに逃げてたところがあった。
古いレンズを使って撮るだけで楽しいし、なんか味が出る。
最新のレンズはキリッとは映るけど、味がない。
でもそれは味のない被写体を撮ってるからで、上手な人はSIGMAのレンズでも味のある写真を撮ってる。

分かっちゃいるけど、そこに踏み込んでいくのはしんどい。
写真って自分と向き合う作業でもあるわけで、真面目に取り組もうとすると「楽しい」より「苦しい」の割合が増えてくるだろう。
心境に変化があったのが、冒頭の方で書いた手応えで、もうちょっとやれる気がしたからカメラを買い替え、あえて最新のレンズというものにも手を出してみた。
そしたら、それに合った被写体が必要になり、鎌倉まで足を運ぶように。
上達してるかはともかく、撮影対象が広がって、写真にも幅が出たんじゃないかと思う。

SIGMATAMRONの描写は気に入ってるけど、そろそろオールドレンズの味が懐かしくなってきてる。そのせいかついうっかりNOKTON 58mm F1.4 SL IISを買ってしまった。
今年はまた方向転換して、クセの強いMFレンズで写真を楽しむようになるかもしれない。