SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
前回の荒川散歩の時、荒川沿いにある古い町並みをぶらつきながら写真を撮っていたら、見ず知らずのおじさん（年齢的にはお爺さん）がいきなり、
「お兄さん、いいカメラ持ってるね」
と話しかけてきた。
古い町や物をレトロだと言って撮影するのは、こちらの勝手な趣味で、そこに住む人たちにとっては不快なんじゃないかというのが、いつも不安としてある。怒られるかもしれないと身構えたところ、
「うちにね、よく写真撮りたいって人がくンだよ」
と言いながら歩きだすおじさん。くっついて行くと、おじさんの工場を撮らせてくれるという。
こんな幸運あっていいのか。
今回は、
SONY α７
smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
FA31/1.8LTDを最も活かせるシチュエーションじゃないかと思う。というわけで、どうぞ。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
しかも、ライティングが最高のタイミング。晴れていて、入り口からいい感じに光が差してる。ちょっとコントラスト高いけど、ドラマチックでいい。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
薄暗く、柔らかい光が差してるシチュエーションでも撮ってみたかった。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
かなり年期の入った町工場で、色んな物が積み上がっていた。他人からはカオスにしか見えない重なりに、この工場とおじさんの過ごした時間が感じられる。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
何を作る機械か聞きたかったんだけど、おじさんは昔話に夢中で、私の質問を聞いてくれなかった。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
ぶら下がっている時計。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
おじさんも写真を撮るのが趣味らしい。
これはコンデジに赤い鏡筒のようなものが付いたコンデジ。この斜めの切れ込みに鏡が入ってて、真横の人を気付かれずに撮れるんだと話してた。地元の集まりで、知り合いにカメラを向けると嫌がるから、これでこっそり撮って、後から自作した額縁に入れて写真を渡すのだとか。イタズラを自慢して笑ってた。
なんでも自作すると言ってました。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
この質感…。FAリミテッドよい。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
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SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
おじさん自作の望遠レンズ。
ボケてて見えないけど、向こう側にカメラを置く台があって、レンズを覗き穴に合わせるとアップで撮れる。「荒川の向こう岸にいる人も撮れる」んだとか。
こういう装置を自分で造ってしまうくらいのカメラ好き。他にも自作のカメラ運搬用のボックスや、三脚も見せてくれた。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
先っぽには、NIKKOR 135mm F3.5のレンズが付いてる。NIKON Sマウントかな？
よくわからんけど、135mm＋テレコンバーターみたいなものなんじゃないかと。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
ポンチ。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
鳩サブレ。缶で売ってるところを見た事ない。相当な年期が入ってそう。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
入り口から見た光景。
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
SONY α7 / smc PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited
以上。
狭い場所だから、31mmの画角が生きる。ボケが柔らかく、光をふんわりと捉えてくれるFA31LTDは、接近して撮るのが一番いい使い方だと思う。このレンズを付けていっててよかった。
反面、想定してなかった展開に舞い上がってしまって、テンパりながら目に付くものを適当に撮ってしまった…。もっと一つ一つも物に心を配りたかったな。
撮ってる間、ずっとおじさんの昔話を聞いてた。
16歳で田舎から出てきて、どうしてもカメラが欲しくてリコーの一眼レフを買ったらしい。（時代的にアサヒペンタックスが欲しかったけど買えなくて、リコーにしたとかなのかな？）
当時のクラスメートや恩師を沢山撮っていて、その写真を先日同窓会で見せたら大ウケだった話とか、聞いてて楽しかった。それこそ写真の真っ当な楽しみ方だなと。
最後に勇気を出して、おじさんの写真を撮らせてもらった。初ポートレイト。ちょっと照れくさそうにしてた。ほんとはおじさんの指が撮りたかった。何十年と工場で仕事をしてきた、太くて皺が沢山あるごつごつした指をしてた。
貴重な機会をくださったおじさん、ありがとうございました。
人生、いつ本番がくるか分からない。写真って、とくにそう。シャッターチャンスはいつも急に来る。そのために技術を磨いて、いかなる時も全力が出せるように備えておかないといけないんだなぁ、と思いました。（そんなガチ勢じゃないんで、これからも気楽にやりますが）
FAリミテッドと言えば、今度、リニューアルされたHD FAリミテッドが出るそうで。FA35/2のHD版のレビューで、逆光耐性、とくに水面のハイライトの縁の色付きがなくなっていたりして、かなりよくなってた。
金属の反射のにじみとかが軽減されるなら、買い替えもありだな。（とくにFA77LTD）
